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資金繰りの分析

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資金繰りの分析

企業主導型保育事業は、助成金の入金タイミングが非常に遅いため、資金繰り計画は慎重に立てる必要があります。また、児童数によって収支が大きく変わるため、予定していた児童数が集まらなかった場合のことも考慮して、資金繰りを建てていくことが重要です。

助成金の入金タイミングは、主に以下のような時系列で発生します。

【整備費】※工事が2か年に跨らない場合
①概算交付申請
工事着手金など、完工前に工事業者に支払わなければならない代金について、助成見込み額の50%までのお金が交付されます。
平成29年度までは工事請負契約書など、概算交付申請の前後に代金の支払いが必要であることが分かる書類を添付すれば助成金の交付を受けることが可能でしたが、平成30年度からは銀行振り込み通知書など実際に代金を支払ったことが分かる書類の添付が必要になりました。
そのため、入金タイミングは「工事業者等への支払い→助成金の概算交付」という流れになります。

②完了報告後
工事が無事に完了したら、完成写真や工事業者への支払いが分かる振り込み通知書などを添付して、児童育成協会に完了報告を行います。
完了報告の審査にはかなりの時間がかかり、3か月~9カ月程度は資金的な余裕を見ておいた方が安全です。
完了報告も概算交付申請と同じように業者への支払い後の申請となるため、「工事業者等への支払い→助成金の最終入金」という流れになります。

【運営費】※平成30年度の場合
①暫定申請
運営費の申請は1年ごとに行う必要があるため、毎年、運営費の助成決定が出るまでは原則として助成金の入金はありません。しかし、助成決定まで運営費の入金を待っていると、9月~12月にかけての入金となるため、会社のキャッシュフローが非常に厳しい状況となります。
そこで、企業主導型保育事業には「暫定申請」という制度があり、4月から暫定的に基本分単価に関わる部分のみ申請を行い、基本分単価に限って2か月スパンで助成金の交付を受けることができます。
この暫定申請は助成決定が下りるまで行うことができ、助成決定が下りたら正式な申請手続きに移行します。

②月次報告と概算交付申請
運営費の助成決定が下りたら、月次報告を開始します。月ごとに「月初日の在籍児童数」や「途中入退所の児童数」などを計算し、病児保育の利用者数なども日別に集計し、報告します。
月次報告を翌月10日までに行い、その翌月末に助成金が支払われます。例えば、1月分の月次報告を2月10日までに申請し、3月末に助成金が入金される流れとなります。

しかし、これでは助成金の入金が遅くなるため、運営費についても概算交付申請を行うことができます。
運営費の月次報告は前月20日から前月末までに翌月の児童数等の予想に基づいて行い、対象月の末に助成金の入金があります。つまり、1月分の概算交付申請の場合は、12月20日から12月31日の間に1月の児童数を予想して申請を行い、1月末に助成金の着金を受けます。

③年度報告後
平成30年度申請では、連携推進員加算や体調不良児型病児保育加算などが月割の申請となったため、これらの加算分が一気に振り込まれることはなくなりました。しかし、一時預かり加算など年ごとに支払われる加算分もまだあるため、そのような運営費については、原則として年度報告後の申請となります。また、3月分の月次報告は年度報告と一緒に行うため、3月分の運営費は年度報告と入金タイミングが同時になります。
月次報告と異なり、年度報告は審査期間が長いため、3か月~6か月程度の時間が入金までにかかるとみておいた方が良いでしょう。


このように、企業主導型保育事業を運営していくには、資金繰りについて入念に考えることが重要になります。

株式会社メディレクションでは、東京都、大阪府、神戸市を中心に、企業主導型保育事業に関するご相談を承っております。「企業主導型保育の運営費の考え方がわからない」、「整備費を利用して保育所を設置したときの具体的な処理について知りたい」、「運営費の入金があるまでの融資について相談したい」など、企業主導型保育事業の実施でお困りの際はお気軽に弊社までご相談ください。

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