会計相談
■助成金の入金サイクルが遅い
企業主導型保育事業では「整備費」と「運営費」の2種類の助成金が拠出されますが、どちらの助成金も、入金タイミングは、「保育所→業者や職員」の支払い後、数か月たってからになります。そのため、事前に綿密な収支予算書や事業計画書を作成することが重要になります。
■独特な経理処理が求められる
企業主導型保育所のほとんどの収入源は助成金収入となるため、会計処理は独特な処理が求められます。助成金の本部への繰入の禁止や積立金の積み立て及び取り崩し方法など、一般企業の経理実務ではないような特徴的な制限や処理方法もいくつか存在します。
■区分経理を求められる
助成金は、4月に始まり3月に終わる決算年度で運営されているため、保育の経理もその会計期間年度に合わせて報告が行えるようにする必要があります。また、企業の会計処理と保育所の会計処理は明確に区分して行う必要があります。
結果として、会社としては会社全体の決算書に加えて保育所単体での決算書も作成する必要があります。この点を理解して、事前に保育所の決算書類の作成方法を綿密に設定しておかなければ必要なタイミングで作成することができません。また、区分経理を行うにあたっての保育園単体の経理処理や決算処理の経理規程が必要となります。
■助成金の用途が「保育に要する費用」に限定されている
企業主導型保育事業に交付される助成金は、支出することができる必要が決まっています。例えば、保育に関係のない会社役員の報酬や、保育所以外で利用する備品の費用には、助成金収入を充てることはできません。そのため、指導・監査時に適切な支出のみが処理されていることを説明するため、会計的にもそのことが明確に判断できるよう勘定科目等を整理して使い分ける必要があります。法人全体の会計においては雑費や雑損失で処理しているとすれば、勘定科目の振りなおしが必要となります。
株式会社メディレクションでは、東京都、大阪府、神戸市を中心に、企業主導型保育事業に関するご相談を承っております。「社会福祉法人会計基準に対応した保育園の会計処理が分からない」、「整備費を利用して保育所を設置したときの圧縮記帳について知りたい」、「運営費の入金があるまでの融資について相談したい」など、企業主導型保育事業の実施でお困りの際はお気軽に弊社までご相談ください。
会計相談に関する基礎知識や事例
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企業主導型保育事業の会計相談は株式会社メディレクションにお任せください
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保育園の会計とは
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助成金の入金サイクルが遅い
一般的に企業主導型保育事業の入金サイクルは遅いと言われています。 毎月の申請をして入金するまでのスパンが長いこともありますが、運営費の助成決定までの期間が長いこともあり、全体的に余裕を持った資金...
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煩雑な経理処理が求められる
企業主導型保育事業を実施する際には、毎月の助成金の申請や年に一回の監査があるため、申請や監査に対応した煩雑な経理処理が求められます。 企業主導型保育事業で必要とされる経理処理の特徴は主に以下の...
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区分経理
企業主導型保育事業の経理は、法人本部と区分して行う必要があります。 例えば、決算月が12月の「○○株式会社」が企業主導型保育事業で「△△保育園」を設置したとき、「○○株式会社」の1月~12月の...
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予算主義
企業主導型保育事業では、毎年運営費の申請を行い、保育所の運営に必要な助成金の交付を受けます。毎年5月~7月ごろに運営費の申請を行い、運営費の助成決定が下りたら月次報告を毎月行い、年度の最後に完了...
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支出承認
企業主導型保育事業で受け取る「運営費」の中から支出できる費用は、限定されています。実施要綱上は「保育の提供に要する費用」としてまとめられていますが、実際には細かく「認められる費用」と「認められな...
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積立金と積立資産
企業主導型保育事業では、運営費の支出先について「保育の提供に要する費用」と定められていますが、長期的に安定した施設運営を確保するために、積立資産の積立を行うことも認められています。 積立資産と...
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本部への繰入制限
企業主導型保育事業では、保育所から法人本部への繰入に制限がかけられています。 監査項目上は、以下の2点をチェックすることが明記されています。(平成30年度指導・監査基準より) ・法人本部、企...
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資金繰りの分析
企業主導型保育事業は、助成金の入金タイミングが非常に遅いため、資金繰り計画は慎重に立てる必要があります。また、児童数によって収支が大きく変わるため、予定していた児童数が集まらなかった場合のことも...
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所轄庁(国、地方)への提出書類
児童育成協会以外に保育所が国や地方公共団体に提出する書類には、以下のようなものがあります。 【地方公共団体】 ■認可外保育施設の設置届 企業主導型保育事業の申請上は「児童福祉法第59条の2第1...
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保育園開業までの流れ
企業主導型保育園を開園して保育事業を開始するには、税理士・建築士・保育士などの支援が欠かせません。 開園に至るまでの過程で、それぞれの専門家が下記のように動きます。 【整備費を申請するまで】 ...
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保育園の開設や運営に利用できる補助金制度について
企業主導型保育園にはさまざまな助成金が付きます。 【整備費】 企業主導型保育園を設置する際にかかる新築費用や物件の改装費に75%の助成が拠出されます。補助対象内経費と補助対象外経費があり、建設...
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企業主導型保育事業の共同利用とは
企業主導型保育事業では、保育園と一般企業で共同利用契約を締結することで、共同利用契約を締結した会社の従業員の子どもが「従業員枠」で保育所を利用することができます。 保育所の運営を開始する際に一...
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企業主導型保育事業所の共同利用契約書はどんな内容?
企業主導型保育事業をやるうえで欠かせないのが「共同利用契約書」です。 共同利用契約を締結することで、共同利用契約を結んだ会社の従業員が「従業員枠」で保育所を利用することが可能になります。 共同...
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企業主導型保育園とは?専門家によるわかりやすい解説
企業主導型保育園とは、会社に勤める方のお子さんを主な対象者として保育を行う保育園のことをいいます。 企業主導型保育園には以下のような特徴があります。 ①認可保育園並みの厳しい基準で運営される...
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証憑書類とは
企業主導型保育園の監査対応では書類の準備がカギを握ります。 通常監査は1日かけて2人の監査員が保育所を見て回ります。監査が念入りであると感じる方も多いかもしれませんが、逆に言えば様々なチェック項...
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企業主導型保育事業の助成金について
企業主導型保育事業の助成金には下記のような特徴があります。 ■内閣府は、保育所で必要な経費の約97%ほどが助成金で賄われることを想定している。 企業主導型保育事業はあくまでも助成金事業となりま...
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失敗しない!保育園事業を経営するコツ
企業主導型保育園の経営には認可保育園や小規模保育園とは異なるコツが必要です。例を挙げるとすれば、以下のようなコツがあります。 ①制度理解を深め、監査等に耐えうる経営を行う 企業主導型保育園を経...
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企業価値の向上
保育所の価値を高め、保護者からも自治体からも必要とされる保育所にするためには、保育所のガバナンス強化が...
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幼児教育・保育の無償化...
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企業主導型保育園の監査...
企業主導型保育園の場合、年に1回は通常監査が行われます。この監査は保育園の保育の様子から調理、事務処理...
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会計伝票の起票指導
企業主導型保育事業は国の助成金を利用した事業となるため、一般企業の会計処理よりも慎重に会計処理を進めて...
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保育所運営のノウハウが必要
企業主導型保育事業のガバナンス強化には、もちろん保育所運営のノウハウが必要です。 例えば、企業主導型...
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月次資料の作成指導
企業主導型保育事業では、月次報告を毎月行う必要があるため、月ごとに資料をまとめ、児童育成協会の電子申請...
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